MARTIN Pierre-Denis, dit le Jeune © Photo RMN - Grand Palais (Château de Versailles) / Gérard Blotルイ15世戴冠式後の祝宴第2部の入場ENTRÉE DU SECOND SERVICE AU FESTIN ROYAL DONNÉ APRÈS LE SACRE DE LOUIS XV2022年は、シャンパーニュにとってもメゾン ドゥ・ヴノージュにとっても、歴史上特別な意味を持つ年でした。 単一年のベースワインから造るプレスティージュ・シャンパーニュは、とりわけその醸造に長い年月がかかります。今年実を結んだ2つのプロジェクトはいずれもシャンパーニュの歴史を尊重し、未来につなげるドゥ・ヴノージュの長期的計画に基づいています。⓵ ルイ15世戴冠300年記念キュヴェ 限定リリース ヴィレッジ・セラーズ ―― 今年2022年は、シャンパーニュの誕生に深く関係する国王ルイ15世の戴冠からちょうど300年。トップキュヴェに「ルイ15世」の名を冠すドゥ・ヴノージュはこの節目にどのように関わったのでしょう?ドゥ・ヴノージュ ―― ルイ15世はシャンパーニュの歴史において特別な存在です。ルイ15世(当時12歳)の戴冠式は1722年10月25日に執り行われ、その後のトー宮殿 (Palais du Tau)での晩餐会において泡のあるワイン、スパークリング・シャンパーニュ6000本が供されました。シャンパーニュが初めて公式に認められた瞬間です。その後1728年、18歳のルイ15世はシャンパーニュを瓶詰めした状態で運搬することを許可しました。当時、白ワインは瓶詰めした状態での輸送が許されておらず、樽で取り引きされていました。この決定は、瓶内で発酵させるシャンパーニュの確立にとても重要で、これがシャンパーニュの始まりです。翌年、最初のシャンパーニュメゾン ルイナールが、続いて1730年にシャノワーヌが設立されました。ブルボン王朝の時代、フランス国王の戴冠式はランスの大聖堂で行われていました。ルイ15世の戴冠から300年の今年、もちろん我々も「ドゥ・ヴノージュのルイ15世」にスポットをあてるプロジェクトを企画しました。1928年とともに20世紀最高と並び称される「1996年ヴィンテージ」をルイ15世の戴冠300年記念として特別にリリースすることです。この歴史上特別な時を記念するキュヴェのボトルをデザインするため、戴冠式晩餐会でワインを供するのに使われた、現在残る唯一の瓶を入念に調べました。今のボトルの首元にあしらったエンブレムは、当時の瓶に刻まれていたランスの町の紋章です。ラベルには戴冠を記念して人々に配られたメダルを配しました。極めてすぐれた質のミレジメであると同時に、素晴らしい歴史を記念するコレクターアイテムとも言えます。現存する唯一の瓶(トー宮殿博物館収蔵)ドゥ・ヴノージュのカラフェ型ボトルのフォルムも、当時のボトルから着想を得たものです。瓶の首が長いのは、給仕する人が王族に敬意を示し、距離を保ちながらワインを注ぐことができるからです。1722年の晩餐会のシャンパーニュボトルはあくまでも給仕のためであり、ワインがその瓶の中で熟成していたわけではありません。当時のワインは木樽で熟成させていたので、発泡性ではありましたが、現代のそれとは随分異なります。今のような製法でシャンパーニュができるようになるのは後世、もっと強固なガラス瓶を造ることができるようになってからです。「ルイ15世1996年」は特級畑のブドウのみで、ピノ・ノワールとシャルドネが50%ずつです。1996年は酸と糖度のバランスが完璧だった年で、若すぎると酸が立ち、熟成には長い時間を要します。26年が経過して、洗練されたバランスを見せてきています。これからも素晴らしい熟成を遂げるでしょう。英国の評論家ジェームズ・サックリングは8月に試飲し、98ポイントを付けました。生産は5,000本、シリアルナンバー入りです。日本には300本、デゴルジュマンはすべて2022年6月です。#12291ドゥ・ヴノージュ・ルイ15世 (戴冠300年記念) '96de Venoge Louis XV (300eme Anniversaire du Sacre) '96産地:フランス、シャンパーニュAOC品種:シャルドネ50%/ ピノ・ノワール50%Alc. 12.0% ドザージュ:6.0g/L希望小売価格(税別):¥80,000商品説明(PDF)⓶ グラン・ヴァン・デ・プランス2014 リリース―― こちらも歴史あるワインです。ドゥ・ヴノージュは19世紀にはヨーロッパの王族にワインを供給していました。1858年、ドゥ・ヴノージュはオランダの王太子オラニエ公のための特別なワインを造り、ヴァン・デュ・プランスと名付けました。1960年代に入ると多くのメゾンがプレスティージュ・キュヴェを造り出しますが、ドゥ・ヴノージュも1961年に最初のカラフェ型ボトルでミレジメの「グラン・ヴァン・デ・プランス」をリリースします。その後、1993年まで数ヴィンテージを造りましたが、透明瓶のカラフェ型ボトルに切り替えた時にグラン・ヴァン・デ・プランスの製造を止めました。このワインはシャルドネのみで造られ、シャンパーニュ愛好家の間では非常に好評で、再開が待ち望まれてきました。2014年ヴィンテージより再度、少量生産することとし、100%シャルドネの「グラン・ヴァン・デ・プランス・ブラン・ド・ブラン 2014」を10,000本、100%ピノ・ノワールのロゼを5,000本リリースしました。すべてシリアルナンバーが振られています。プランス(王子)はキングより高額ではいけませんので、ルイ15世より価格を抑えたクラスのプレスティージュ・キュヴェです。ジェームズ・サックリングやロバート・パーカーの評価も高く、ブランド・ド・ブランは96ポイント、ロゼは97ポイントを獲得しています。来年2023年には2015ヴィンテージの白とロゼを各5,000本ずつリリースする考えです。今後も続けていきますが、長期計画が必要です。グラン・ヴァン・デ・プランスはいずれも特級畑のブドウ主体で造られており、マロラクティック発酵をしています。シャルドネ100%とピノ・ノワール100%なので、シャンパーニュの主要ブドウそれぞれの個性を明確に表現しています。果実の特徴にフレッシュ感とエレガンス、そして複雑さを備えているのがドゥ・ヴノージュのスタイルです。#12151ドゥ・ヴノージュ・グラン・ヴァン・デ・プランス・ロゼ '14de Venoge Grand Vin des Princes Rose '14産地:フランス、シャンパーニュAOC品種:ピノ・ノワール100%Alc. 12.2% ドザージュ:6.0g/L希望小売価格(税別): ¥20,000